世界の問題と子どもたち

行き渡らない安全な水と衛生施設
世界では毎日およそ3,800人の子どもたちが安全でない水や不衛生な環境によって引き起こされる下痢で命を落としています。
安全な水と衛生的な環境は子どもたちが健やかに成長するために不可欠です。
また地域の経済的な発展に欠かすことのできない資源でもあります。
しかし世界ではおよそ7億8,000万人の人々が安全な飲み水にアクセスすることができません。
世界でおよそ3人に1人にあたる26億人の人々が下水道などの基本的な衛生施設を利用することができません。
その7割以上がアジアに2割近くがアフリカに住んでいると言われています。
途上国で衛生施設を利用できる人の割合はおよそ5割で先進国の半数でしかありません。
5歳未満で亡くなる子どもたち
世界では5秒に1人の子どもが命を落としています。
90秒に1人の女性が妊娠・出産で命を落としています。
その99%は途上国に住む女性と子どもたちです。
2012年の1年間で660万人にのぼる子どもたちが5歳の誕生日を迎えることなく世を去りました。
その中の約3分の2の子どもたちは予防・治療可能な要因により命を落としています。そして、約半数の子どもたちは生後1カ月まで生き延びられません。5歳未満で命を落とす子どもの半数は肺炎、下痢、マラリアなどの防ぐことができる病気が原因で亡くなっています。
また、子どもたちの死亡の3割は直接的・間接的に栄養不良が原因となっています。
教育は未来への鍵
世界では約6,700万人の子どもたちが学校に行くことができません。
そのほぼ半数はサハラ以南アフリカに住む子どもたちです。
半数以上は紛争の影響を受ける国に住んでいます。
3割は障がいを抱えている子どもたちです。
世界の成人のおよそ5人に1人は読み書きができません。
その3分の2は女性です。
教育は人生を切りひらく鍵です。
学校は学習の場であるだけでなく親を失った家庭貧困に苦しむ地域紛争国に住む子どもたちを保護する役割も担っています。
厳しく困難な現実の中で生きている子どもたちも教育を受けることによって社会を生き抜いていく力を身につけることができるのです。また教育が貧困削減や開発全体の進展のために重要な役割を果たすことも明らかになっています。
例えば母親が初等教育を受けていると子どもの栄養状態がよく死亡率も低いことがわかっています。
世界的なエイズの蔓延は最も深刻な人道危機の一つ
これまでにHIV/エイズで親を亡くした子どもたちは1,660万人にのぼります。
その8割は、アフリカの子どもたちです。
エイズはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)というウイルスによって引き起こされる病気です。
2010年エイズが原因で命を落とした人は180万人です。
働き盛りの世代を中心に感染が広がりサハラ以南アフリカなどHIVの蔓延が深刻な地域では社会や経済機能に深刻な影響をもたらしこれまでの開発の成果を失いかねない脅威となっています。
人身取引は実態の見えにくい非人道的犯罪
年間およそ80万人が国境を越えた人身取引の犠牲となっています。
いずれも18歳未満の1億5,000万人の少女と7,300万人の少年が性的関係の強要やその他の性的搾取の被害にあっています。
人身取引は国際人権諸規約に反する人権侵害であり人をモノ扱いする非人道的行為です。「貧しさから脱け出したい。豊かになりたい。」と願う人々の心につけこむ卑劣な犯罪です。
しかし世界では米国政府の2007年の報告によると年間およそ80万人の男性、女性、子どもたちが国境を越えた人身取引の犠牲となっています。
アジアは人身取引が頻発している地域の1つで毎年数十万人が犠牲になっていると推計されています。さらに数百万人にのぼる人々が国境をまたがずに売買されていると言われています。ただし人身取引は多くの場合非合法的なルートで行われるためこのような統計は氷山の一角を表しているにすぎないとも言われています。
紛争の当事者となる子どもたち
過去10年で200万人以上の子どもたちが紛争の直接的な犠牲となりました。
世界で30万人にのぼる子どもたちが子ども兵士として紛争に借り出されています。
国連で採択され2002年に発効した「武力紛争への子どもの関与に関する選択議定書」により18歳未満の子どもたちの紛争への関与は国際社会で禁止されています。しかし世界でおよそ30万人にのぼる18歳未満の子どもたちが武力紛争の道具とされその約3分の1はアフリカでの紛争に従事しています。
時には10歳にも満たない少年や少女が最前線に立つ戦闘員として自爆攻撃の要員としてまた成人兵士の性的欲求を満たすために搾取されています。強制的に徴用されたり拉致されたりする他貧困や虐待差別から逃れるために武装勢力に参加する若者もいます。